猫はなぜかわいいの?癒される理由とは?絵本から読み解く猫のかわいさ

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まずは、アメリカンジョーク 犬と猫 から

犬:この家の人たちは、餌をくれるし、愛してくれるし、気持ちのいい暖かいすみかを提供してくれるし、可愛がってくれるし、よく世話をしてくれる・・・。この家の人たちは神に違いない!

猫:この家の人たちは、餌をくれるし、愛してくれるし、気持ちのいい暖かいすみかを提供してくれるし、可愛がってくれるし、よく世話をしてくれる・・・。自分は神に違いない!

このように、猫は自意識過剰で尊大なところがあります。にもかかわらず、なぜ猫はかわいいのか、癒されるのか、聞かれてみればよく分からない答えを、今一番読みたい絵本『わたしのげぼく』(出典:わたしのげぼく 上野そら:著 星雲社)から読み解いてみたいと思います。

猫の一生を描くとき「ここがかわいい!」と思われる、そして猫と暮らしたことのある人たちが、「そうそう、そういうところがたまらないんだよね!」と感じてしまうポイントを、限られた紙面の中に、ピックアップしてくるはずです。

この絵本の表紙には、目の吊り上がった白と黒のハチワレ猫が大きく描かれ、その端っこに飼い主の男の子が、対照的小ささで、後ろを向いて泣いているかのように描かれてあり、『わたしのげぼく』という7文字のひらがなが目に飛び込んできます。

『わたし』はオスの猫。『げぼく』は飼い主の男の子。とても心惹かれる絵本を見つけました。この中で心に留まった個所を7つに分けて、ここから猫がかわいい理由を探してみたいと思います。

猫がかわいい理由その1 . 視覚・聴覚・嗅覚・触覚に訴えてくる

わたしのきょうだいたちを見ていたかれは「この子がいちばんかわいい!」と、わたしをだっこした。

「出典:わたしのげぼく 上野そら 著」

様々な出会いがあります。4才の男の子が、複数の兄弟猫の中からこの子を選んだのは、直観・相性・好みだったのでしょう。その場面を想像してみます。

自分が選んだその子を抱き上げた時、ふわふわした手触りと伝わってくる温もり。小さな体に大きなお耳とまん丸おめ目。顔をすり寄せると、ひなたのような何とも心地よい匂い。みぃみぃとなきながら、透き通った細く鋭い爪で必死にしがみついてくる。

この子が自分を必要としている、自分がこの子を守る、そう思わせるに十分な要素が満載なのです。目の前に現れた小さな、危うい温もりを、ギュッと抱きしめずにはおれなくなるのです

猫がかわいい理由その2. 尽くす喜びを与えてくれる

4さいのかれは、わたしのせわをすると言いはった。
かれはまいにち、わたしのトイレをそうじした。
かれはまいにち、わたしのあたまをなでた。
かれはまいにち、わたしとねこじゃらしであそんだ。

「出典:わたしのげぼく 上野そら 著」

この猫目線には恐れ入ります。自分は猫のためになすべきことをなしてきた、と思って疑わなかったことが、すでに『げぼく現象』であったのかもしれない、と驚きの発見です。

猫に不自由な思いをさせてはいけない。猫を喜ばせてあげたい。猫が少しでも元気で生きられるよう、できることはきちんとするのだ!って何でそんな風に頑張れるのでしょう。

それは何をしてもらっても、自然体で受け取ってくれるから、何でもしてあげたくなってしまう。げぼくになる喜びがある。与えて得られる喜びがある、としか言えない世界を味わうことになるのです。

してあげても、してもらった感がない。支配と服従のような縛りあう関係にはならない。でも嬉しそうに見ている。遊んでもくれるししつこくない。適度な距離感と、重荷にならない存在でいてくれるのです

猫がかわいい理由その3. 性格

げぼくはとても、どんくさい。
ごはんをたべおわるのも、かぞくのなかではいちばんおそい。

「出典:わたしのげぼく 上野そら 著」

何も言わなくても、いつの間にか傍にいてくれる。見ていないようで見ている。隙あらば好みのものをかっさらう。罪の意識はない。奪い返されてもたいして根に持つ風でもない。だから「もう~しょうもない!」と言いながらはなっから許してしまう。

憎めない自由奔放さ。自分にはできそうにもないことを、さらりとやってしまえることは、がんじがらめの人間には、驚きと感心に値するものでしょう。

根っからの自由さで、したたかに生きる姿は小気味よく、どんな自分であっても文句も言わず、責めもせず、全てを受け入れてくれているのもすごいことです。

猫がかわいい理由その4.対等な関係

げぼくはとても、どんくさい。
わたしのスピードについてこれず、いつもころんでハデに泣く。

「出典:わたしのげぼく 上野そら 著」

げぼくがとろくて、どんくさかろうと、手加減しない。毎日世話してくれようが何だろうが、あくまで対等なのです。だから育ちあいができる。

いくら言っても平気のへいざ、だから自分を変えるしかないのだ、と内省的に対処していくようになると、「案外うまくいくものだ!」等々教えられることが多いことにも気が付いてきます。しかもまったく説教臭くない。響くのです。

猫は人間と遊んでいる時も、猫同士と同じ遊び方で遠慮なく、猫パンチ、猫キック、しっぽを立てて怒る、舐めてくれるなど、猫同士でのコミュニケーションを人間にもしてくれます。

お互いが、気を張る必要のない関係がまた、いいものです。

猫がかわいい理由その5. にくきゅうで悪意のないいたずらを真剣にやる

ある日、げぼくがおもちゃをかってもらった。
よくわからぬ、カクカクとしたロボットだ。
・・・つくえにカクカクが立っていると、きになるな。
わたしはじまんのにくきゅうで、カクカクをすこしいどうさせた。

カクカクは大きな音をたて、ゆかにおちた。

「出典:わたしのげぼく 上野そら 著」

 

にくきゅうの出番です。その形のかわいらしさと張りのある感触に、たちまちこのにくきゅうのとりこになってしまいます。これは可愛さの武器であると思います。この武器のある前足を上手に丸めて、悪意のないいたずらを真剣にやる。熱心にやる。

見ている分には実に面白く笑うしかありません。高い場所に上って、じゃまものを次々に落下させていく。これが自分の大事なものとなると、「やめて~」の連発となるものの、容赦はありません。

不思議なことですが、まったく罪の意識のない猫を、いつまでも恨む気にはなれません。たちまち、何事もなかったかのようにすりよってきて、「でもなんか変だな」「悪いことしちゃったのかな」って思ってくれてるのも感じます。

それでも自分の気持ちがおさまらない時は、意地悪をしてしまいます。目の前で泣くと、戸惑いを見せます。とっても純粋なのです。

猫がかわいい理由その6. プレゼントをくれる

しかたがない。げぼくにすこし、いいものをやろう。

わたしのじまんのあしでつかまえた、とっておきの、おおきなえものだ。
・・・泣いてよろこぶとは、よそうがいであった。
げぼくはそんなに、この『ごきぶり』がすきなのか。
きがむいたらまた、プレゼントしてやろう。

「出典:わたしのげぼく 上野そら 著」

なんと、大事なものをプレゼントしてくれることがあります。とったねずみを誇らしげに見せにこられた時には、叫びながら逃げ回った覚えがあります。なんて気前が良いのでしょう!でも大概、趣味が合わないのが難点です。

心からのプレゼント、なかなかもらえるものではありません。気持ちだけは頂戴させていただきますね。

猫がかわいい理由その7. 死んでなお、優しい思いを残し続けてくれる

この家にきて18ねん。わたしはすっかり、としおいてしまった。

わたしはとても、すばやいのだ。だから、としをとるのだって、おまえよりもずっとはやい。

わたしはとても、かしこいネコだ。ゆえに、としをとったらどうなるのかはしっている。
わたしはもうすぐ、しぬのだろう。

・・・だから、げぼく。泣くな。

「出典:わたしのげぼく 上野そら 著」

別れの時がやってきます。必ずその時が来るのがつらいから、生き物は飼わないという話を聞きます。確かにつらいです。なかなか立ち直れずに、引きずってしまうこともあります。

ともに幼少時代を過ごしても、たちまち猛スピードで、追い越し、追い抜いて行ってしまいます。一生を早送りで見せてくれます。私が喜怒哀楽を共にした子たちにその時がくると、今までの時間に相応しい幕引きをあっさりとしてくれました。

私の執着がこの子を苦しめることのないように、「ありがとう、いままで本当にありがとう!」で心を放すと、す~っと逝ってしまう、死にっぷりのすごさを何度も見せてもらってきました。そして死んでなお、心の中に優しい思いを残し続けてくれています。

まとめ

猫はなぜかわいいのか?癒されるのか?、上記の7つをもとに4つのポイントにまとめてみました。

外観〉

目がかわいい
耳がかわいい
しっぽがかわいい
にくきゅうがかわいい
声がかわいい
ひなたの匂いがする
ふわふわ、もふもふ感がいい

しぐさ〉

顔を洗うしぐさ
のびのびするしぐさ
前足で柔らかいものにもふもふをする
猫パンチ・猫キック
悪びれずにどこでも爪とぎを開始する
スタコラ、音もなく逃げる
変な格好で寝る・へそ天で寝転がる
優雅に毛づくろいをする
にくきゅうを丸めて、邪魔ものにちょっかいを出す

〈性格〉

いつも自然体・マイペースで自由奔放
気を張る必要のない、対等な関係でいてくれる
純粋で、悪意のないいたずらを真剣にやる
遊ぶときは本気で一生懸命
失敗を引きずらない・立ち直りが早い
さりげなく優しい
しつこくなく、あっさりしている
すべてを受け入れてくれる

〈感じるもの〉

尽くす喜びを与えてくれる
プレゼントをしてくれることがある
一緒にいても疲れず、安らぎを与えてくれる
見ているだけで癒される
きちんとつきあうと、死に際がすばらしい

かわいさがぎゅっとつまった動画で、かわいさの再確認です。

以上、自分が猫たちとの暮らしの中で感じていることを、絵本『わたしのげぼく』(出典:わたしのげぼく 上野そら:著 星雲社)に照らしてまとめてみました。

人間は己の偉い生き物です。なかなかげぼくになどなれるものではありません。それが実はもうすでに、愛猫のげぼくであったのだという気付きは、我ながら驚きでした。

しかも、げぼくの喜びまで味わってきてしまった今までの年月。それは決して後悔など伴うものではありません。かわいくて、いとおしくてたまらない思いは、喜びを広げ、幸せを感じさせてくれます。

これからも、縁ある命との出会いを大切に、限りある時間を共に生きていける喜びを、存分に味わっていきたいものです。

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