猫を飼っている人は、一度は猫の噛み癖に悩んだことがあるのではないでしょうか。猫の噛み癖への対処は難しいですよね。
猫の噛み癖の理由も、歯の生え変わりで歯や歯茎がむず痒いからなのか、ストレス発散の為なのか、甘噛みの力加減がわからなくて強めに噛んでしまうのか、飼い主を獲物と間違えたのか、猫の性格にもよりますし原因は様々ですよね。
家猫にも当然ながら野生の狩猟本能が残っているため、本能を刺激する動きや音や臭いを感じると猫は空腹でなくても獲物を狙う動作をしてしまいます。猫が噛んだりひっかいたりするのはある意味当たり前の行動なのです。
しかし飼い主としては猫の本能だとわかってはいても、噛み癖はないほうが嬉しいですよね。
飼い主に甘える行動といわれている甘噛みも、本気で噛んではいないので噛まれてもそんなに痛くはないとはいえ、たまにぐらいなら可愛いですが、しょっちゅう噛まれては飼い主も大変ですよね。
猫が噛む対象も、飼い主の手や腕だと傷だらけになって痛いですし、家具やソファなどはボロボロになって無残な姿になってしまいます。
ダンボールなどをボロボロに噛まれると後片付けも大変ですし、猫が間違って何か異物を飲み込んでしまうのではないかと飼い主の心配も尽きませんよね。
そこで、猫の噛み癖のなおしかたにはどんな方法があるのか?猫の噛み癖に対して飼い主が母猫や兄弟猫がやるように噛み返す方法は効くのか?調べてみました。
猫の噛み癖とは
母猫や兄弟猫と早く離れた子猫は、噛むことへのしつけが必要
子猫は基本的に好奇心がとても旺盛で、特に動くものは狩りの対象物(おもちゃ)と思っているため、反応させないようにするのはなかなか難しいです。しかし、子猫はじゃれ合いの中で噛む加減を身体で学んでいきます。
子猫は兄弟猫とじゃれ合うことで、仲間同士の噛む力の限度(甘噛み)を身体で学習します。興奮して本気で噛みあって痛い思いをしたり、大きな声でやめてと悲鳴をあげたり、もっと強く噛み返すというような攻撃と防御のやりとりをする中で、徐々に噛むときの力加減がわかってくるのです。
子猫は最低生後2~3ヶ月までは、母猫や兄弟猫との生活で噛んだら噛まれたりの経験をさせてあげることがベストです。そういった経験がない場合は、しつけなど飼い主が噛む力や噛み癖への対処を工夫をしてあげる必要があります。
生後間もなく母猫から離されて1匹で育てられたペットショップ育ちの猫などは噛み癖のある猫が多いようです。
猫が噛む理由と飼い主の対処法
猫が飼い主を噛む理由
猫が飼い主を噛む理由は様々ですが、飼い主として頭に入れておきたい主な理由を挙げています。
1.飼い主が猫に触りすぎて、猫が不快に感じている
猫を飼っていると可愛さからついたくさん撫でたり触ったりつついたりしたくなりますよね。猫にとっては迷惑なときもあります。撫ですぎるたり構いすぎることで、猫が不快に感じることもあります。猫によって触られる頻度や時間など許容範囲が異なるので、猫の性格にあわせて適度なスキンシップをとりましょう。
2.猫が遊び足りないと感じている
猫がもっと飼い主さんに遊んでほしいと思っている場合、猫は飼い主を噛むことで遊びに誘っています。
3.歯がかゆいと感じている
子猫の場合、乳歯は生後1ヶ月で生え揃い3ヶ月~6ヶ月で永久歯に生えかわります。抜けた歯は飲み込んでしまうことが多いので、生えかわったことに気付かない飼い主も多いです。この頃は歯がとてもかゆくなるので、かゆさを軽減するために噛みたくなります。
猫が噛む理由別の対処法
猫が噛むことへの対処法も猫が飼い主を噛む理由により様々です。
1.飼い主が猫に触りすぎて、猫が不快に感じていることを噛むことで伝えている
猫は不快に思っていることを身体で表現しています。猫の反応を見逃さないようにしましょう。猫とスキンシップをとると、猫は細かい反応を返してくれます。その反応の中に嫌がったり不快に感じているというサインが隠れています。
耳をピクピクさせたり嫌そうに身体をよじる、しっぽを素早くパタパタするなどしたら要注意です。それらの反応を猫が見せたらすぐに触るのを止めてあげてください。
2.猫が遊び足りないと感じて飼い主を遊びに誘っている
遊ぶ時間や内容に猫が不満を感じていることへの対策は、とにかく猫が満足するまで思う存分遊んであげましょう。遊んで欲しいという猫の欲求を満たしてあげると同時に、猫へのしつけも並立して行うことが重要です。
飼い主は猫が噛んだから遊んであげるというだけでは、猫は飼い主を噛めば遊んでもらえると学習してしまいます。噛むのはいけないことだとしつけとして教えながら、遊び足りないことへの不満も解消してあげましょう。
しつけの方法は大声を出したり叩いたりすることはやめてください。猫が飼い主を怖がる原因になり懐かなくなります。空き缶などにコインを入れて振ったり、物を落とすなどして猫が嫌がる音を使って注意しましょう。
猫の嫌がる匂いをあらかじめ手や腕など噛んでくる場所につけておくのも方法の1つです。
噛み癖ノンなどの専用グッズを使うのも効果的です。液体タイプなので猫と触れ合う前に塗っておけば噛まれることはありません。間違って噛んでも深く噛むことなくそっと口を離してくれます。
我が家のコには、効果ありました。
ガブリときても、直ぐに嫌な顔して噛まなくなります。
これで、全く噛むことがなくなったわけではないですが。。
まぁ、直ぐに噛まなくなるわけではないと思うので根気よく使っていきたいと思います。
ミントなどの調理用ハーブを使うのも効果がありますが、猫がなめて毒になるものは使わないでください。
3.歯の生えかわりで歯がかゆいと感じている子猫がどこでも噛んでしまう
子猫の歯のはえかわり時期の対策としては、ゴムのおもちゃやぬいぐるみなど子猫が気に入ったおもちゃを用意し、飼い主を噛んだらすかさずおもちゃにすりかえましょう。子猫は動くものに興味を示すため、おもちゃを動かしてあげるとより効果的です。
+α.猫が噛むときの力加減がわからず思いっきり噛んでしまう
猫が甘噛みを覚えていない場合の対策としては、多頭飼いで猫の社会で覚えさせるのが1番ですがそれが難しい場合は、上でも説明したように音での注意や嫌がる匂いなどを使ったしつけで徐々に改善させていきましょう。
噛まれた時の対処法
噛み癖のある猫を飼い始めた時や、子猫のしつけの途中にはどうしても噛まれてしまう場合もあると思います。少し血が出ただけで大した傷じゃないからと、そのまま放置するのはやめましょう。
猫の口内に生息するパスツレラ・マルトシダ菌によって、パスツレラ症という人畜共通感染症(ズーノーシス)を起こすことがあるからです。猫に噛まれたらすぐに流水できれいに洗い流し手当をしましょう。心配に思われる症状が出たら早めに医療機関で診察を受けてください。
猫の噛み癖に噛み返す方法は効く
噛まれたら噛み返すという方法は猫が大人になってからやってもあまり効きませんが、子猫の場合は噛まれたら噛み返すという方法も効きます。
↓動画の猫も飼い主に噛まれて痛さがわかって次からは噛まなくなったようですね。
猫に噛まれた強さと同じくらいの強さでつねるのも効果的です。ちゃんと猫が痛いと思うような強さでないと意味がありません。猫自身に今噛んだ痛さはこれくらいの痛さだったというのをわからせるのが効く秘訣です。
うちの猫は噛んだらかみかえすで、覚えましたよ。
本来は兄弟猫や親猫と遊んでいく中で身につけていく社会性なので、怒っても何してもきょとんとしてましたが、かみかえされたことで、興奮してもこれ以上はしちゃいけないって思ったようです— ありす@貧血治療中☡ (@Alice0227) January 17, 2017
子猫には力いっぱい噛むと痛いとわかってもらうために力強く噛まれたら即座に噛み返します。飼い主の口の中に毛は入るけれど、抜け毛の時期でなければほとんど口の中に毛は残らないと思います。
噛み返す場所は、背中側の首筋あたりが効果があり怪我もせず適当です。万が一の噛まれたことへの猫からの爪によるも反撃もできない位置なので飼い主も安全です。
子猫に鳴き声をあげさせるほどほんとに痛いとこまで噛んだり、恐怖心を与えるようにがっちりおさえつけて噛むのは効きすぎるのでやめましょう。
猫同士のじゃれあいの中での噛み返しを参考に、今の噛んだの痛かったんだよという抗議のように噛み返して噛む力や甘噛みを覚えさせましょう。あまりにも強く噛み返してしまうと猫が怪我をしてしまうので必ず加減はしましょう。
まとめ
猫が噛むといっても甘噛みであれば基本的には問題ないので、猫がなぜ今噛んだのかと飼い主が猫が噛んだ状況や意味を冷静に判断し、それに適した対応をすることが重要です。
猫が噛んでくるのは飼い主への感情表現です。飼い主に何を訴えているのか、そのサインを見逃すことなく、猫の訴えには寄り添った上で、噛み方や噛む力は子猫のうちから早めに教えていきましょう。
大人の猫になってからも噛み癖が治っていないと、猫の力が強くなるため手加減せずに噛んできて飼い主が怪我をしてしまう可能性があり大変危険です。
子猫のうちに噛む力を教えて、もしも猫が噛んでも飼い主が怪我をしない痛くない噛み方を教えてあげましょう。猫への教え方は母猫や兄弟猫がとる方法が1番効く方法です。
猫に噛まれたら噛まれた瞬間に、同じくらいの力を猫に返すのが効く秘訣です。痛いとかダメということをわかりやすく教えましょう。
猫の年齢が大人になればなるほど噛み癖をなおすのには根気がいります。しかし噛み癖は一緒に生活をしていくうえで対処を避けては通れないので、子猫のうちから早め早めに対策していきましょう。