猫の種類には大きく分けて、血統書付きの猫と、雑種の猫(血統書付きではない)の2種類に分かれる事はみなさんもご存知だと思いますが、飼育されている猫のうち最も多い種類は雑種の猫だということを知っているでしょうか?
雑種の猫とは2種類以上の掛け合わせの猫の事を言います。最近では「ミックス」などと呼ばれたりもしていますが、血統書+血統書、血統書+雑種、雑種+雑種が挙げられます。
色々な種類が混ざり合っていくので、一つに雑種といってもすごく多くの種類があるんですよ。その為、見た目や性格がほとんど同じ血統書付きの猫には見られない魅力が沢山あるのです。
皆さんも外などで、野良猫を見かける機会が多いと思いますが、近づくと足に顔を寄せてきてスリスリしてきたり、お腹を上にして寝そべってきたりと、かわいいしぐさをしながら甘えてくる猫もいますよね。そんな人懐っこい性格の雑種の猫はとても飼いやすいと言えるのではないでしょうか。
ここでは雑種の猫にはどんな柄の種類がいるのか、どんな性格なのか、そして雑種猫の魅力をたっぷりとお伝えしていきたいと思います。
雑種の猫が飼いやすい理由
手に入りやすい
犬でも最近は「MIX犬」が流行っていて、よくペットショップやブリーダーなどで販売していますよね。同じようにミックスの猫もペットショップで販売されるようになって来ていますが、犬と違ってなかなか見かけませんし、販売しているブリーダーもあまり聞きません。
野良猫を保護したり、里親として子猫を譲り受けたりと、ペットショップに出向かずとも、身近に存在する雑種の猫は最も手に入りやすい存在だといえるでしょう。
寿命が長い
遺伝性疾患やかかりやすい特定の病気がある血統書付の猫は寿命が12年くらいと言われています。それに比べ、色々な遺伝子が交じり合っているため遺伝子疾患や特定の病気が少ないと言われている雑種猫は長生きしやすくなり、完全室内飼いにしていれば、平均寿命は15年以上生きることも珍しくないのです。
雑種猫は血統書付の猫より、3年近く寿命が長いですよね。
我が家のハチワレの雑種猫も完全室内飼いでしたが、15歳まで病気一つなく元気に暮らしました。最後は白血病になって生涯に幕を閉じてしまいましたが、長生きしてくれたと思っています。
雑種猫の主な種類を紹介
最近は犬と同じように猫でも血統書+血統書の「ミックス」が販売されるようになってきていて、雑種猫の種類もどんどん増えてきていますが、
主に「三毛猫」「サビ猫」「茶トラ」「黒猫」「白猫」「キジトラ」「キジトラ」「ハチワレ」の毛色(柄)があります。
日本に馴染み深い猫
三毛猫
三毛猫は名前のとおり3色の毛が混じり合っている猫のことを言います。昔から日本人に馴染み深く、日本を代表する猫です。三毛猫と言って皆さんがよく思い浮かぶ色は、「白」「黒」「茶(オレンジ)」だと思いますが、それ以外の色を持った三毛猫も多く存在します。
「白」「こげ茶」「うす茶」の「キジ三毛」もいたり、色が同じでも「白」の割合が多いのを「トビ三毛」、しま模様が入っているのを「しま三毛」などと呼んだり、色素が薄い色や濃い色と様々な色があります。
そして三毛猫の大きな特徴として、メスが多い事が挙げられます。遺伝子の関係でオスが生まれる確立は非常に少ない為です。なので、オスはとても貴重とされていて、高値で売れることもあるので、ペットショップで三毛猫を見かけたら、それはオスと思って間違いないでしょう。
サビ猫(三毛猫の一種でもある)
黒に茶色(赤)の毛が混合した模様が入った猫で、「サビ」のような色が特徴の猫です。「雑巾猫」とも呼ばれたりもして、見た目からはあまり好まれない毛色ですが、雑種猫の中で一番頭がいい猫と言われているのをご存知ですか?
とても賢く、協調性も非常に高い為、初心者にとても飼いやすい猫と言われているんですよ。そして、三毛猫の一種のため、メスが多くオスが少ない特徴は同じで、オスは貴重な存在とされています。
茶トラ猫
濃いオレンジ色のしま模様が入っている猫です。こちらも日本に多く馴染みがありますよね。
茶トラの模様は様々で、全体的にオレンジ色のしま模様が入っているのを「まるどら」、白い部分が入っているのを「茶白」、白い部分の方が多いのを「白茶」と呼びます。
茶トラは三毛猫と逆でオスの方が多いと言われています。メスが生まれる確立が三毛猫ほど低くないのでメスがそれほど珍しいわけでもないですが、オスの割合の方が高い為体が大きいのが茶トラの一つの特徴としてあげられています。
黒猫、白猫
名前の通り全身が黒一色で覆われている猫を「黒猫」、白一色で覆われている猫を「白猫」と呼びます。
日本では、黒猫は不吉、縁起が悪いというイメージが多いですよね。私も子供の頃、よく黒猫を見ると不幸な事をが起きるなんて言われて信じていた時期がありました。しかし、ジブリ作品なんかでは、欠かせない存在として人気を高めてきています。
黒猫と逆に、美しく「幸運を運んでくる猫」として親しまれてる白猫の特徴は、左右の目の色が違う猫が多い事です。片方が青、もう片方が黄色の目を持つ白猫を見た事ないでしょうか?左右対象の目を持つ猫を「オッドアイ」と言い、日本では「金目銀目」なんて呼ばれ方もします。
これはメラニサイド欠乏が原因とされていて、先天性の場合と後天性の場合が考えられます。つまり両方とも同じ目の色で生まれてきても、大人になって変わる場合もあるわけですね。
次の3種は、他の動物に似た猫です。
キジトラ猫
鳥のキジのメスとトラが混ざったような模様の猫。グレーや黒色のトラ柄。リビアヤマネコをご存知でしょうか?それと同じ毛柄で、全身にトラ模様が入っていてかっこいい猫です。白色が混ざっているのを「キジシロ」と呼ばれたりします。
キジトラはちょっと変わった面白い特徴を持っていて、成長する過程で鼻の色が変わることがある場合があるのです。子猫の頃黒だった鼻が、大人になったらピンクに変わってたりしたら面白いと思いませんか。
サバトラ猫
魚の鯖のような色に黒いしま模様が入っている事から、「サバトラ」と呼ばれています。シルバーグレーの毛色が特徴的です。キジトラと同じように白色が混ざっているのを「サバシロ」とよばれたりします。サバトラはキジトラと洋種猫の掛け合わせで生まれたとされています。
ハチワレ猫(キジシロ、サバシロも仲間?)
「黒」「白」のぶち猫がいますよね。その中で、額部分から鼻にかけて八の字に色分けされている猫事を「ハチワレ」と呼びます。体の模様にも個体差があり、黒の毛色が多く白いソックスを履いてるような模様の猫や、白い毛色が多く顔だけハチワレしている猫などさまざまです。野良猫では余り見かけないハチワレ猫ですが、日本で一番多い柄だと言われています。
毛並み、性別で分かる性格
人間の子供と同じで、オスは好奇心旺盛でやんちゃ。毛並みでは短毛種がこれにあたり、運動神経抜群です。子猫なんかではカーテンによじ登っておりられなくなるなんて事もよく見かけます。そして甘えん坊で留守番後はずっと離れなかったり、布団にもぐりこんでくるのもオスの方が多いか知れません。
メスはオスに比べてクールでのんびりマイペース。毛並みでは長毛種がこれにあたり、おっとりで穏やかな性格です。友達の家に茶トラの短毛と長毛の姉妹猫がいますが、外に出すと短毛の方は何時間も帰ってこないのに対し、長毛の方は家の周りを一周したら、「中に入れてと」すぐ帰ってきてしまうそうです。その話からも毛並みでの性格の違いが伝わってきますよね。
毛色でわかる猫の性格は?
- 三毛猫: 気分屋、わがまま、頑固、ツンデレ
- サビ猫: 賢い、協調性が高い、フレンドリー
- 茶トラ: おっとり、人懐っこい、甘えん坊
- 黒猫: 人懐っこい、甘えん坊、活発
- 白猫: 賢い、繊細、神経質、気が強い
- キジトラ猫: やんちゃ、ツンデレ
- サバトラ猫: 穏やか、マイペース、警戒心が強い、人懐っこい
- ハチワレ猫: 好奇心旺盛
次の動画では猫の性格について紹介します。
まとめ
雑種猫の魅力をまとめてみました。
- 体が丈夫、寿命が長い
- たくさんの柄がある為、自分好みの毛色の猫に出会える
- 性格もさまざまで、自分にあって猫に出会える
- 短毛種が多いため世話が楽(長毛種は日常的なブラッシングが必要となります)
- 経済負担が少ない(ペットショップでお金を出して購入する血統種付きの猫と違い、野良猫の保護や里親として受け入れなどで飼えたり、病気も少ない為)
- 手軽に飼える
血統書付のように見た目に決まりがない雑種猫は大きさ、柄、目の色や毛並みなど様々でたくさんの種類があることが分かっていただけたでしょうか?雑種猫は色々な種類の猫が混じり合っているため、見た目だけでなく性格もそれぞれで、個性あふれる、世界に一匹しかいない猫に出会えるのです。
上で紹介した性格も種類によっての特徴で、育て方、環境によって大きくバラつきが出て来ると思います。人間も同じですよね。愛情をもって大切に育てれば、気が強い白猫や気分屋の三毛猫も穏やかで優しい猫に成長するのではないでしょうか?
猫を飼ってみたいと考えている人は、性格や特徴を理解し、大切な家族として迎え入れてあげてください。
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