猫は水に濡れるのが苦手、というのは聞いたことがありませんか?昔から言われている『猫が手で顔を洗うと雨が降る前兆』というのは、水が苦手な猫が雨が降る前の湿気を敏感に感じ取って顔を拭っていることからだそうです。
ですが皆さんの中には最近SNSや動画サイトにアップされている猫ちゃんのお風呂の様子をご覧になったことがある方もいらっしゃることと思います。絶叫している猫ちゃんもいる中で、最初はおずおずながらも次第に緊張もほぐれてホワンと気持ちよさそうにしている猫ちゃんもいるんですよね。
「猫ってお風呂に入るの?」
「そもそも猫は水が嫌いなんじゃないの?」
疑問も最もです、私も我が家の猫をお風呂に入れる時はどの子も暴れたり引っかいたりとそれはもう大変な思いをしています。いろんな工夫をしてはみたもののやはりお風呂を出る時には私の方が傷だらけ、なんてこともしょっちゅうです。
猫ちゃんを飼っていて、そんな同じ悩みを抱えている飼い主さんは多いのではないでしょうか。ネットを見ると実際動物病院でも水を怖がってシャンプーができない場合がある、と断られた事例もあるようです。
でもご安心ください。そんな飼い主さんにお試しいただきたい『猫に気持ちよくお風呂に入ってもらう方法』をYouTubeで公開されている動画から見つけました!
ここでは『なぜ猫がお風呂を嫌がるのか?』という疑問の答えから、猫の正しいお風呂の入れ方、見ているだけでほっこり癒される猫のお風呂動画までをご紹介します。私もうちの猫で実践済みですので、試してみる価値はアリ!ですよ♪
猫がお風呂を嫌いな理由!動画から読み解く猫の本音とは?
疑問① 猫がお風呂を嫌いな理由って?
「どうしたら動画のように気持ちよくお風呂に入ってもらえるんだろう?」その疑問を解決するためにまず知っておきたいのが猫の生態です。
まず猫は水に濡れることを極端に嫌がります。これは猫の祖先が乾燥地帯で暮らしていたから、という説があるからなのです。ですがネコ科の中でもジャガーなどは水を怖がらずに泳いだりするので、ネコ科の動物みんなが水嫌いというわけではないそうです。
また触っていてお分かりだと思いますが、猫の毛はふかふかでモフモフですよね。猫の毛がふかふかモフモフなのは油分が少ない毛質だからで、濡れると水を弾くことなくそのままベタッと張り付いて乾きにくいのです。
私たちでいう『雨に濡れてシャツが肌に張り付く感覚』に似ているのかもしれません。それが猫が水を、ひいてはお風呂を嫌がる理由として最も有力なものと考えられます。
疑問② そもそも猫にお風呂は必要なの?
ネット上では「そもそも猫にお風呂が必要なのか?」という意見も多々見受けられますが、結論から申し上げますと「必ずしも必要ではない」という答えになります。
理由として、ひとつは『お風呂に入れなくても臭くなりにくいこと』が挙げられます。猫がいつもペロペロと毛づくろいをしているのは、体についた汚れや匂いを取る以外にも自分の匂いを消すという意味があるのです。
猫は非常に用心深い生き物です。自分の排泄物を砂に埋めて隠したり、生まれた子猫の体を自分で毛づくろいができるくらいに大きくなるまで舐めてあげているのは、まわりの外敵から自分や自分の子どもの存在を隠すためだということですね。
さらに水が苦手な猫をお風呂に入れることで、猫に多大なストレスを与える可能性もあります。この場合飼い主さん側にもパニックになった猫からケガを負わされるなどのリスクがありますので、無理にお風呂に入れないことをオススメします。
もし体の汚れがひどい場合は専門であるトリマーさんにお願いするのもひとつの手ですよ♪
疑問③ なぜ水嫌いな猫が動画では気持ちよさそうにお風呂に入ってるの?
これは正直なところ私も謎なところではありました。我が家は猫を多頭飼いしていますが、どの猫もとてもお風呂が好きだとは言い難い反応をします。でも動画を見るとどの猫ちゃんも気持ちよさそうに目を細めてふにゃふにゃしているんですよね。
もちろん猫ちゃんの個性にもよるとは思います。「うちの子はこんなに素直にお風呂に入ってくれない…」と少々落ちこみつつも、さらに動画をさらに見ていた時でした。
気持ちよさそうにお風呂に入っている猫ちゃんの動画から、私はとあることに気がついたのです。それは、お風呂に入っている猫ちゃんではなく、入れてあげている飼い主さんの行動でした。
どの飼い主さんにも共通していたのは『猫ちゃんが不安にならないように尽くしている』こと。名前を呼んだり優しく声をかけてあげたり雰囲気を穏やかにしていたり、何より猫ちゃんのストレスにならないように正しいお風呂の入れ方をしているのです。
思い返せば私は正しいお風呂の入れ方をあまり知らず、「暴れないで!」とか「もうちょっとだから!」と慌てた声を出しつつお風呂に入れていました。猫が不安になるのも当然のことですよね。
つまり動画の猫ちゃん達が気持ちよさそうにお風呂に入っているのは、飼い主さん達が正しいお風呂の入れ方を理解し、水が苦手な猫ちゃん達が安心できるように心を尽くしているからだったのです。信頼している飼い主さんだからこそ猫ちゃんも自分を預けられるということですね。
猫に気持ちよくお風呂に入ってもらうには?
それでは、猫に気持ちよくお風呂に入ってもらうにはどうしたらいいのでしょうか?ここからは私が実際に我が家の猫をお風呂に入れることに成功した話を交えつつ、猫の正しいお風呂の入れ方をご紹介させていただきます!
〇お風呂に入れる前にまず準備!
いきなり苦手なものに挑もうとするのは猫にとって大変なストレスになります。そこで私は、まずお風呂場という場所に慣れてもらうことから始めました。
脱衣所にエサと水のごはんセットを置き、こちらは普通に生活をします。すると猫は私がお風呂に入る時の水音やシャワーの音、洗面所の水音にも次第に慣れてくれたのです。
猫は匂いにも敏感ですので、使う予定のペット用シャンプーの匂いも嗅いでもらったりもしました。慣れというものは不思議なもので、そこでずいぶんとお風呂に対する苦手意識が薄れたのかもしれません。
〇お風呂の入れ方をしっかり覚える!
動画ではバスタブに浸かっている猫ちゃんの様子がよく見られますが、それは慣れてからでも遅くはありません。慣れない時に無理をさせてしまうと、お風呂に対する苦手意識をさらに植えつけてしまうことになりかねないからです。
そこで私はシャワーとごく浅い洗面器を併用する方法でお風呂に入れてみました。
➀シャワーをぬるめの35℃くらいで少しずつ出しつつ、そのお湯を洗面器に張り、猫のお尻からゆっくり浸けていく
②お尻から背中、首のまわりと順番に、シャワーヘッドを猫の体にあてるようにしてゆっくり濡らしていく
③一度洗面器から出して、シャンプーで首より下の濡れているところを洗っていく
④再び洗面器にお湯を張り、猫をお尻からゆっくり浸ける
⑤濡らした時と逆の順番で首のまわりからお尻まで、シャンプーをよくすすぎ流していく
⑥顔はタオルをお湯で濡らしたものを固く絞って拭いてあげる
⑦ドライヤーを遠くからあてつつ全身を乾かす
⑧①~⑦の間は慌てず騒がず落ち着いて、猫の名前を呼んであげたり「大丈夫だよ」「気持ちいいね~」と声をかけてあげる
お風呂に入れる度に暴れたり引っかいたりしていた我が家の猫が、この方法だと比較的おとなしくお風呂に入ってくれました!
それからはごはんセットも元の位置に戻しているのですが、お風呂に対しての苦手意識もなくなったのか私のお風呂の時でも近寄ってくるようになりました。
〇無理じいはしない!
私達でもどうしても無理なことはありますよね。それと同じで、猫にも「無理なことは無理!」というものがあります。短毛の猫に関しては実はお風呂の必要はないとも言われていますので、何も無理にお風呂に入れることはないのです。
もし準備の段階で警戒していたり、スムーズにいっていても途中から嫌がりだしたりしたらすぐにお風呂から上げて、タオルで体から水分を拭き取ってあげてください。
シャンプーの途中であれば最初はお湯で濡らしたタオルで、後から乾いたタオルで拭き取ってあげましょう。シャンプーが残ると皮膚炎の原因にもなりますので、可能な限り残らないようにしてあげてください。
見ているだけで癒される!猫の可愛いお風呂動画3選!
お待たせいたしました!ここからは私が厳選いたしました、猫の可愛いお風呂シーン動画を3つご紹介させていただきます♪
まず1つ目は人気YouTuberのヒカキンさんが飼っている猫ちゃん『まるお』くんと『もふこ』ちゃんが初めてお風呂に入った時の動画です!まるおくんももふこちゃんもスコティッシュフォールドという種類の猫ちゃんで、実の兄妹猫でもあるんですよ。洗うと毛がペシャン…となっちゃうのが可愛いですね♪
2つ目はYouTuberトミックさんの飼っている猫ちゃん『ルト』くんのお風呂動画です!ルトくんはお風呂が苦手で、トミックさんが一生懸命声かけや諸々をしてやっとお風呂に入ってくれたのですが、途中で「だまされた!」と気づいちゃいます。
その時のルトくんの表情はもちろんですが、要所要所に入る字幕も爆笑必至!癒しと笑いの詰まったオススメ動画ですよ♪
3つ目は『ライ』ちゃんという猫ちゃんのお風呂動画です!普段はやんちゃなライちゃんですが、お風呂に入る時はすごくおとなしいのです。よくひっかかれていた私がこの動画を拝見した時は本当にうらやましい限りでした。
ライちゃんは白地多めで模様のある猫ちゃんなのですが、お風呂に入れることを「お風呂で黄ばんだパエリアを白米に戻す」という飼い主さんの言葉に思わず笑いがこぼれること間違いなしですよ♪
以上3つの動画をご紹介させていただきました。どの動画も正しいお風呂の入れ方を実行されていますので、癒されるだけでなく飼い猫さんをお風呂に入れる時の参考にもなりますよ!
まとめ:お風呂動画から見る猫と人間の信頼関係
先にも述べたとおり、猫はブラッシングさえしていれば必ずしもお風呂は必要ありません。ただしお風呂に入らないことはいざという時にきちんとした処置ができないことにも繋がるということもあります。
お風呂に入ることが好きな猫もいれば、苦手な猫もいます。お風呂が好きな猫であれば大丈夫ですが、もし苦手な猫が皮膚病になってしまってお風呂が必要になった時のことを考えてみてください。他の処置を選ぶよりも、まず体を清潔に保ってあげることが重要ではないでしょうか。
そのようなリスクを抱える前からお風呂に慣れてもらい、備えることも必要ではないかと私は思います。苦手な猫であれば時間はかかるでしょうし、慣れさせておいて損はないです。
そのためには猫と飼い主さんの信頼関係が最も重要です。家族同然に愛する猫が健康で、気持ちよく毎日を過ごせるようにと心を尽くしてあげてください。
正しいお風呂の入れ方を覚える手段として、動画を見て参考にすることは非常に有効です。いろんな動画を見て自分の飼っている猫に合ったお風呂の入れ方を選ぶことも飼い主としての責任で、猫ちゃんへの思いやりだと思います。ずっと失敗していた私も成功者のひとりですから、きっと大丈夫です!
そしていつか動画のように気持ちよく、ホワンと幸せそうにお風呂に入ってもらえるなら、飼い主として嬉しいことこの上ないですね♪
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