猫との生活、毎日が楽しくて癒されて笑顔も増えますね。さまざまな姿を見せてくれ、飼い主さんもニヤニヤしながらカメラをかまえることも増えると思います。
私は現在は猫を飼っていませんが、物心ついたころから猫と一緒に暮らしていました。
今でも覚えている嬉しかったことは、学校から帰ると寄ってきてスリスリとしてくれ、そばを離れなかったことです。可愛くて可愛くてずっとかまっていた記憶があります。
そんなかわいい大切な猫も飼い主さんと一緒に過ごしていく上で、自分の気持ちを理解してもらいたくてアピールをします。
そのアピールの中にマーキングがあります。マーキングって?どんなことがあるのか分析・対策を探っていきましょう。
マーキングって何?どんなことをするの?
猫は自分のテリトリー(縄張り)に自分のニオイを残す習慣があります。猫には『臭腺(しゅうせん)』という器官があり、猫が自分の臭腺から分泌されるフェロモンをあちこちに残します。
そのフェロモンは頬・アゴ・額・尻尾の付け根・足の裏・肛門の周囲・横腹にあります。分泌される部位によって、意味や機能に違いがあると考えられています。
元気な時、イライラしている時、甘えたい時など、飼い主さんに自分の思いを伝えるためにニオイを残し、アピールをします。
具体的には
・カラダをこすりつけてニオイを残す
・爪とぎをする
・少量のおしっこをかける(スプレー行為)
大きく3つに分けられると思います。それぞれのマーキングを詳しく見ていきましょう!
体をこすりつけてにおいを残す
飼い主さんに近寄ってきて顔をこすりつけたり、自宅にあるテーブルや椅子などに体をこすりつけたり…よく見かける行動ではないですか?
テーブルや椅子など物にこすりつけるときは、『自分のもの』という印としてにおいを残しています。
飼い主さんに近寄って体をこすったりする時は、甘えなど『好意』を示してます。
このように、『自分のもの』としてニオイを残す場合と、甘えやかまってほしい気持ちなどを伝えたいときに体をこすりつけ、自分の気持ちを示す場合があります。
マーキングしている動画を紹介します。飼い主さんの椅子にスリスリしているかわいい猫ちゃんです。
爪とぎをする
猫は爪を立ててガリガリと爪をとぎますよね。爪とぎは肉球から出てくるフェロモンが残るため、マーキングの1つになります。
爪とぎ専用の遊具でしてくれる子もいれば、あちこち構わず爪とぎをする子、中には爪とぎをしない子など様々です。
少量のおしっこをかける
少量のおしっこをかけることをスプレー行為といいます。これもマーキングです。特徴的なのは起立姿勢を取って、垂直な対象物に対し水平に尿を噴射させます。その尿は普段の尿とは違うにおいがします。
どんな行動をしてマーキングするかわかってきましたね。『爪とぎ』や『スプレー行為』は悩んでいる方も多いでしょう。
それでは、猫ちゃんも飼い主さんもお互い快適に過ごしていくための対策をみていきましょう!
あちこちに爪とぎされて大変…対策は?
マーキングとして縄張りのアピールで爪とぎもしますが、猫にとって爪とぎは本能で行っているもので、ストレス発散ともなっています。
猫が一生懸命爪とぎをしている姿はかわいかったりしますよね。しかしあっちでもこっちでもガリガリ…飼い主さんのお気に入りのものでガリガリ…なんてことないですか?
やってほしくない場所を気に入られ、毎日ガリガリされて諦めた、なんてこともあるかと思います。うまく爪とぎを行えるよう、対策を見ていきましょう。
子猫のうちにしつけをする
飼い主さんのお家に子猫を迎え入れ、だんだん暮らしに慣れてきたらしつけをしましょう。
子猫は『爪とぎをする場所』を教えていくと学習し、そこでしてくれる可能性が高いです。
飼い主さんが爪とぎをしてほしい場所で爪をとぐ真似をして伝えたり、子猫の前足をもって爪をとぐ真似をしたりしてみてください。
何度か行っていくと爪をとぎたくなったとき、自然に専用の場所でするようになるはずです。
子猫以外の猫の場合
まずは爪とぎをし始めた原因から考えるといいと思います。縄張り意識からの爪とぎもありますが、ストレスや飼い主さんを少し困らせたくて…なんてこともあるかもしれません。用意してある爪とぎでは満たされないこともあるかもしれません。
このような感じで普段の生活を見直し、現状を理解してみましょう。そして気になった点を考慮しつつ環境を整えなおして、猫ちゃんの様子をみていきましょう。
爪とぎしてほしくない場所に対しての対策
爪とぎをしてほしくない家具や柱、ソファなどはカバーなどをかけて爪とぎをできなくします。しかし、猫もお気に入りの場所もあります。
そのお気に入りの場所を飼い主のみの希望でできなくしてしまうとそれがストレスとなり、状況が悪化してしまうことあります。
なので新たなお気に入りの場所ができるように環境作りをしましょう。現状お気に入りとしている場所のものと同じような形状や素材の爪とぎを購入してみるのもいいと思います。
柱ではやってほしくない…そんなときは、一か所のみガリガリできる専用のものを取り付け、「ここならいいよ」と教えます。
それ以外の柱で爪とぎをした時は専用の柱に連れていき、「ここでね!」と伝え、しつけます。こんな感じでやってみるのもいいと思います。
絶対にしてほしくない場所もあると思います。そういうところには猫の嫌がる柑橘系のにおいのするスプレーなどがあるので、そういうのも使ってみてください。
あちこちで爪とぎをされて大変な飼い主さんもいるかと思います。すぐにすべて「ダメ」としつけていくのではなく、お互いに折り合いがつけていけるように考えてみてくださいね。
子猫の爪とぎ動画を紹介します。
スプレー行為、どうしたらいい?
スプレー行為は子猫のうちはすることはあまりなく、だいたい生後6ヶ月からみられる行為になります。基本はオス猫のみが行う行為ですが、メス猫も行うこともあります。
また、発情期とも関係しています。去勢や避妊をするとスプレー行為はなくなる可能性が高いので手術をおススメします。
しかし、まれに手術を行ってもスプレー行為をする場合もあります。去勢や避妊の手術は生後半年以降から1歳頃までに受けるのが理想とされていますので、獣医さんに相談してみてください。
トイレ環境の見直し
まずは普段使っているトイレをきれいにしましょう。猫はきれい好きで知られているので、トイレ環境が悪いとストレスとなります。
トイレの環境が悪いためにスプレー行為を行うこともあるので、常にトイレをきれいに保ってください。
猫にも好みがあるので、使用しているトイレを好んでいないこともあります。
お気に入りのトイレになるよう、トイレの素材や砂・砂の深さなど、いろいろ試してみましょう。
スプレーした場所のにおい取り
いちばん大変な問題はスプレー行為をした後のにおい取りです。スプレー行為でした少量のおしっこはにおいが強く残るため、簡単には落ちません。
だからこそ猫は何度も同じ場所で行うことが出来るともいえます。そのにおいをできるだけ取り除くことが大切にはなりますが…なかなか難しいです。
それでは、『においが染みつかない対策』や『スプレーした場所が嫌になる対策』を考えていきましょう。
『においが染みつかない対策』としては、防水シーツをこまめに変えることです。使い捨てのものと洗って何度も使えるものがあるのでうまく使い合わせるといいでしょう。
しかしこれだと「スプレー行為をしてもいいよ」と伝わってしまっているような気もします。なので、何度もされてしまう前にそこが『嫌な場所』となるようにしていきましょう。
『嫌な場所』にしていくには、猫の嫌いな音が鳴るようにしていくといいです。
方法として手軽に使えるものはアルミホイルです。少しくしゃくしゃにして敷いておくと、通った時に音が鳴ります。
コンビニなどでもらう袋も音が鳴るので同様に使えます。その場にあることがバレないように敷き、嫌いな場所にしていきましょう。
しかし、こんな場合もあります。私の家で昔飼っていた猫は袋が大好きでおもちゃにしていました。その音を好む猫もいるかもしれません。
飼っている猫が好きなもの、嫌いなものを把握し、嫌いなものをスプレーする場所にセットすると行くことが嫌になるかもしれません。
対策がなかなか難しい場所には、猫の嫌いな柑橘系のニオイのスプレーや、専用のスプレーを使用することもいいと思います。
ここではマーキングを前提としてスプレー行為を書いてきましたが、それ以外にも病気の前兆として現れることがあります。
トイレ以外での尿の仕方や回数など、マーキングとは違うと感じたときは一度動物病院に受診をすることをおススメします。
まとめ:マーキングとうまく付き合っていこう
さまざまなマーキングについて書いてきました。爪とぎやスプレー行為は悩ましい行為ではありますが、これは猫の本能になります。
猫と過ごしていく中で起こるうることなのです。多少の覚悟は必要かもしれません。
飼い主さんが好まないところですることもあるかと思います。
時に『しつけ』が必要なこともあるかもしれませんが、むやみに怒ったりたたいたり叱ったりすると、せっかく築いた信頼関係が崩れてしまいます。
これが原因で言うことをきかなくなったり、おびえてなつかなくなってしまいますので気を付けてください。
また、日々生活していく中で猫にも変化がみられます。その変化を察知し、その都度生活環境を見直ししていきましょう。
そうして猫ちゃんも飼い主さんもお互いに快適に、いつまでも仲良く暮らしていけるといいですね。
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