あなたは猫に噛まれたり、後ろ足で蹴られたことはありますか?私はお世話をしていた仔猫によく噛まれて、後ろ足で蹴られていました。
噛んだり蹴ったりするときの猫さんの力によっては、ケガをしてしまうこともあります。仔猫の頃なら大きなケガを負わなくても、成猫からの噛む・蹴るなどの攻撃なら血が出るほどのケガを負ってもおかしくありません。
今記事は、猫が噛む理由と蹴る理由についてお伝えします。
猫が人を噛む理由と蹴る理由
甘えているとき
甘えてじゃれついているときに噛むのは、甘噛みがほとんどでしょう。「もっとなでて」や「はなれないで」と伝えたいのかもしれません。甘えて飼い主さんの腕に抱きついて軽く蹴るのは、「行かないで」の意思表示かもしれません。
仔猫の内に親猫や兄弟と別れた猫さんは、力加減が分からずに強く噛んでしまうことがあります。噛まれたり蹴られることを、「痛いこと」と覚えていないからです。
きちんとしつければ改善できます。飼い主さんが噛まれたり蹴られたとき、短くはっきり「痛い」と伝えることがしつけになります。
やめてほしいとき
愛猫さんや野良猫さんを触っているときなどに、急に噛まれるのは猫さんがやめてほしいときです。猫の弱点であるお腹を触ると強く蹴られてしまうかもしれません。
猫さんが不機嫌でなでられたくないときに触ると、すぐに攻撃されてもおかしくありません。猫さんが不機嫌なときに見せるサインをまとめました。
- 尻尾がゆれている
- 耳が顔の横まで下がっている
- 「ンー」「ウー」などのうなるような声で鳴く
- 黒目が大きくなっている
私は仔猫をゲージに入れるときや爪切りをするときに、よく噛まれよく蹴られました。そのときに不機嫌サインの見分け方を知っていれば、毎日引っかかれることはなかったでしょう。
痛がっているとき
猫さんが痛がってやめてほしいときも噛む・蹴るなどの攻撃をするかもしれません。猫さんの嫌がる触り方をしたり、力が強すぎて痛かったときに噛む子もいます。
愛猫さんが、体の特定の部位を触ると攻撃するようならケガや病気による痛みをかばっているかもしれません。動物病院へ連れていってください。
怖がっているとき
愛猫さんをお家に迎え入れたての頃や、お引っ越し後など、愛猫さんがとても不安なときに多いです。あるいは、愛猫さんを怖がらせるキッカケがあったのかもしれません。猫が怖がっているときのサインをまとめました。
- 目を真ん丸に開く
- 尻尾がふくらんでいる
- 尻尾をお腹側に巻き込む
- 耳を下げる
- 中腰に構える
- 「シャーッ」など威嚇する
狩りをしているとき
猫の祖先や野良猫は、狩りをして食べ物を得ますよね。命をつなぐ大事な本能だった【狩り】は、狩りをしなくても食べ物をもらえる家猫になった現在でも生きています。家猫にとっては、【遊び】が狩りの代わりになっているのです。
猫がエモノを捕まえて抱えこんで蹴るのは、エモノを仕留めようとする動作です。他の猫さんや飼い主さんにじゃれて遊んでいるときの蹴りは加減をしているのでしょう。
遊び足りないと人の手や足をエモノに見立てて、狩ろうとする勇猛果敢(ゆうもうかかん)な愛猫さんがいます。愛猫さんが満足するように、なるべく毎日遊んであげるようにしましょう。
↓遊びから本気になる愛猫さんの動画です。
【噛む】【蹴る】をやめさせる
本気の噛みつきや蹴りはまさに攻撃です。やめてもらうには、「いけないこと」と教えるしつけが必要になります。
噛まれた・蹴られたときは、無理に振りはらわずに強い口調で「ダメ!」「いけない!」など短い言葉で教えてください。いけないことを伝えるとき、大きすぎる声だと怖がって伝わりません。愛猫さんに伝わるように続ければ、噛む・蹴ることが「いけないこと」だと理解してくれます。
狩りのつもりで噛む・蹴るときは興奮しやすいのでケガの危険が高くなります。充分におもちゃで遊んでください。
愛猫さんを仔猫から迎える方は手遊びを控えましょう。仔猫の頃の攻撃は大した傷にならなくても、成猫になってからの攻撃は非常に強力です。
↓飼い主さんの手や足での蹴り遊びを改善したい場合には、蹴り遊び用のおもちゃをご検討ください。またたび入りなのでけりぐるみ未体験の猫さんも興味を持ちやすいです。
猫同士で噛む・蹴る
野良猫や多頭飼いの猫同士がじゃれて遊んだりケンカをして、相手を噛む・蹴る姿を見たことがあるでしょうか?甘噛みしながらじゃれる姿はほほえましいですが、ケンカとなるとハラハラしますよね。
野良猫同士のケンカ
猫さんが近寄らないでほしいとき、人間は近寄らないようにして遠くから見守れますが、猫同士はそうは行きません。ナワバリを争う野良猫同士のケンカには、野良猫さんの生活や命がかかっています。
野良猫同士のケンカに、部外者である人間が割って入ってはいけません。野良猫には野良猫の社会があります。人間がケンカを止めることで、野良猫さん達の関係が悪化することも考えられます。
愛猫さん同士のケンカ
同じナワバリを共有する多頭飼いの家猫さんも、不満やストレスなどからケンカすることもあるでしょう。環境の変化や日々のストレスで乱暴になってしまうことも考えられます。
飼い主さんが居るのが当たり前な、多頭飼いの愛猫さん同士の激しいケンカは、止めても構いません。しかし、共に暮らす家族でも言葉の通じない愛猫さん達のケンカの理由は、分からないことがほとんどです。無理に引き離して止めるよりも、おもちゃで気をそらしたり気になる音を立てるなど、愛猫さん達が自然にケンカを終えられるようにしましょう。
愛猫さんにもそれぞれ力の差がありますよね。ケンカでは一方的に噛まれたり蹴ったりされている負けてる方をかばって、勝っている方を怒ってしまいそうになりますが、片方を怒っても解決しません。
ケンカをした後に2匹を離れさせるのではなく、一緒に遊ばせたり一緒にゴハンを食べてもらいましょう。飼い主さんは、どちらの愛猫さんも同じ扱いをすることが重要です。
遊びの時間を増やしたり、愛猫さん達の通れる道を増やすことでもケンカは回避できます。可能であれば、家具の上を通れるようにしたり、キャットウォークを設置するのもオススメです。
↓透明で広めのキャットウォークです。下から愛猫さんの肉球が丸見えでかわいいです。
まとめ
- 甘えている
- やめてほしい
- 痛がっている
- 怖がっている
- 狩りをしている
噛んだり蹴らないように教えるときは、オーバーリアクションをしないように気を付けてください。飼い主さんも愛猫さんも、ケガにはご注意ください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。