「猫をなでてたら、いきなりパンチされた!なんで!?」
機嫌が悪そうではない愛猫が急にパンチしてきたりしたことって、ありませんか?
なでなでされてすごく気持ちよさそうにしてたのにパンチしてきたりすると「どうしたんだろう、一体何を考えてるのかな」って考えたり、おろおろしちゃったりしますよね。
私も猫を飼い始めた頃、そんな経験をしました。でも、先輩飼い主さんに聞いて調べたり、猫飼いとしての経験を積んだ結果、様々な場面で繰り出されるパンチの意味、猫がパンチする理由がわかってスッキリしたんです!!
皆様にもスッキリしてもらいたいので、今回は私が突き止めた「猫パンチに込められた意味と理由」について解説したいと思います!!なぜ愛猫が猫パンチするのかわからなくてもやもやしてる方や、猫の行動の謎に迫りたい方はぜひ読んでみてくださいね(*^^*)
猫パンチその1 獲物などに対する興味関心から出るパンチ
「興味があるから触ってみたいにゃ!遊びたいにゃ!」
猫パンチの第一の意味は「獲物などに対する興味関心から出るパンチ」になります。この意味のパンチが出るのは、「初めて見るものがあるとき」や「猫じゃらしや紐などといったおもちゃで遊んであげているとき」です。
野生の肉食獣だった猫の祖先は、前足で獲物を押さえるようにして狩りをしていました。また、少し離れたところにある動くものが安全かどうか確かめるために前足で触ってみたり、狩りの腕を磨くために獲物を前足で何度も押さえて遊んだりもしていたようです。
この習性は、現代の猫にも受け継がれています。そしてこの、猫が獲物を押さえようとしたり触ろうとしたりする動作が、人間にはパンチを繰り出しているように見えるというわけなのです。
初めて見るおもちゃや物に対して、猫がそろ~っと手を伸ばしてパンチしてる時、ありますよね?それは、おもちゃを攻撃しようと思ってやってるわけではなく、獲物っぽく見えたりして興味があるので、ちょっと怖いもの見たさで触ってみたい、安全なものかどうか確かめたいという理由でパンチしているんです。
猫じゃらしなどで遊んであげているときのパンチも、猫じゃらしを獲物に見立てて捕ろうとしたり、獲物で遊ぼうとしているときに出るパンチなので、同じ分類になります。
下の動画の子みたいにおもちゃに食いついて高速パンチしてくれると、猫も楽しそうだし、人間側も可愛さでテンション上がって嬉しいですよね。
ただ、人間の手をおもちゃだと勘違いしているために、動いている手や指を見るとパンチを繰り出してくる子もいます。そんな場合には、いくら可愛くても、猫の調子に乗っかって手で遊んであげてしまったりしてはいけません。猫が「手=おもちゃ」だという認識を持ったままになってしまいますからね。
手=おもちゃだと思ったままにしておくと、そのときは良くても後々、興奮しすぎた猫に引っかかれたり噛まれたりして大きなけがをする、といった事故につながりかねません。
実は私もうちの子が子猫だった頃に指を噛まれたことがあります。猫が手をおもちゃ代わりにしていることに気づきながらも「楽しそうだから良いか、大丈夫だろう」と放置してしまった末の出来事でした。
子猫だったので加減もわかってなかった上に、遊んで大興奮していたので、手に飛びついて思いっきり私の指を噛んじゃったんですよね。
当然ながら、噛まれたときはめっちゃ痛かったです。出血もかなりしましたし。ついでに、猫の口にいる菌のせいで噛まれた半日後くらい後に傷がめちゃくちゃ膿んできてぱんっぱんに腫れて。病院行って膿絞り出してもらったりとかしたんですけど、それがまた噛まれたときより痛くて泣きそうになりました。
…皆様はそんな痛い経験、できればしたくないですよね?
手をおもちゃだと思ってパンチしてきたな、と思ったら、そこで一旦静かに遊びを中断してください。「手をパンチする→遊んでもらえなくなる」と認識すれば、猫はだんだん手におもちゃにしようとしなくなります。
うちの子も、この方法をしばらく実践したら手で遊ばなくなりました(*^^*)
猫が必要以上に怯えてしまったりするので、パンチされて痛くても決して大声で怒鳴ったりしないようにしてくださいね。猫ちゃんが肝の据わった子の場合逆に、「飼い主テンション上がってるにゃ!こっちも楽しいにゃ!!」と勘違いをして更に行動がエスカレートしてしまう、なんてこともあるようですしね。
猫パンチその2 不快感を伝えるための猫パンチ
「もう嫌にゃ!触らにゃいで!」
2つ目の意味は、「不快感を伝えるためのパンチ」です。飼い主さんになでなでされている最中などに突然繰り出します。不快感と聞くと、「なでなでが嫌いになった?それともなでなでする私のことが嫌いに?」と、ちょっと心配になっちゃいますよね?
けど、もともとなでられるのが嫌いな子でもない限りは「急になでなでが嫌いになった」とか「飼い主さんのことが嫌いになった」という理由でパンチしているわけではないので安心してください。
ずーっと同じところを触られていると猫は、触られることに飽きてきたり、嫌になってきてしまうんです。でも、猫と人間だと言葉が通じないので、鳴いても気持ちが伝わりません。
そんなときに猫は「気持ち良かったけどもう充分。もういいにゃ!」っていう気持ちを伝えるためにパンチを繰り出します。鳴き声で伝わらないので、代わりに動作で示すというわけなんですね。
これと同じようなパターンで、あんまり触られたくない場所をなでなでされたときや、なでなでせず放っておいて欲しいときにもパンチが出ます。そんなときは、猫の気持ちを尊重して、触るのをやめてあげることが大切です。
ただここで一つ、知っておいて欲しいことがあります。それは、体調不良だったり痛いところがあったりするときにも「触らないでパンチ」を出すことがある、ということです。
普段はなでなでや触ってもらうのが大好きな子が、体に触ろうとすると毎回パンチをしてくる場合などには注意して下さい。何か病気やけがを隠しているかもしれません。
しばらく観察してみて「やっぱりいつもと違う、おかしいぞ」と思ったり、けがをしてる場所や足を引きずっていたりするのを発見したら、かかりつけの獣医さんに相談したり、病院に連れて行ってあげる等、適切な処置をしてあげてくださいね。
ちなみに、一般的に猫が触られるのを嫌がると言われている場所は「おなか・しっぽ・足・肉球」ですね。これらの部分を避けて触るようにしたら猫パンチと飼い主のひっかき傷が減った、なんて話を聞いたこともありますので、猫を触るときの参考にどうぞ。
ちなみに下の動画の子みたいに、お尻を触ると怒る子もいます!!猫にとってかなり敏感な場所であるせいかお尻は、触られると気持ちいいと感じる子と、触れられると気持ち悪いと思う子の差が激しいので要注意です!
猫パンチその3 必殺技としてのパンチ
「ピンチにゃ!!必殺パンチ!!」
3つ目の猫パンチの意味は「猫の奥の手、必殺技としてのパンチ」ですね。野良猫同士のけんかにおいて怒りがMAXに達したときや、またはピンチにおちいったときに繰り出されます。縄張り争いやえさ争いのけんかで、威嚇だけで勝敗が決まらなかったときに見られる最終手段です。
多頭飼いで猫同士の相性に問題がある場合や、じゃれあいの延長からけんかが起こった場合などには、飼い猫でもこの意味のパンチを出します。あと、鏡に映った自分の姿に対して出す子もいたり。鏡に映った自分を他の猫だと勘違いしちゃうんです。
うちの子も、子猫の頃よくやっていました。猫同士のけんかだと私は、大丈夫かなってはらはらして見てられなくなるタイプなんです。でも鏡の前で自分相手にやってるのを見る分には、おかしいやら微笑ましいやらでついついにやにやしちゃったりしますね。
あんまり神経質だったり臆病な性格の子相手にはおすすめできません。でも鏡にパンチする様って本当に可愛いので、神経質でも臆病でもない子を飼っている方は、一度愛猫の前に鏡を置いてみるのもいいと思います。
また、このパンチは猫相手のけんか以外で、怖いと思ったものに対する攻撃としても出ることがあるんです。「何とかして怖い生き物を撃退するにゃ!!この状況から逃げるにゃ!!」っていう必死の抵抗パンチとして。
うちの子は、大嫌いな獣医さんに連れて行こうとしたときなどによく出してきます。キャリーバッグに入れようと近づくと、察知して後ずさって、捕まえようとした飼い主の手にパンチ…みたいな流れですね。決死のパンチだけに、これをくらうと結構痛くて、時に流血したりもします。
痛いのであまりこのパンチを受けたくはないんですが、獣医さんに連れて行く必要性があったりすると、猫を捕まえに行かずには済ませられないですよね?そんなときに活躍するのが洗濯ネットです。洗濯ネットを上からかぶせるようにしてうまく猫を入れて捕まえると、ちょっと大人しくなります。
先輩飼い主さんから聞いてこの方法で捕まえるようにしてからは、パンチをくらう回数が格段に減りました。なので、動物病院嫌いの猫からのパンチで傷だらけになっちゃう人にはめっちゃおすすめです!!
まとめ
・不快感を表すためのパンチ
・決死の必殺技としてのパンチ
上のように、猫パンチには3つの意味があったわけです。これを知ってから、猫との距離感の取り方や、猫の気持ちがよりわかるようになり、猫ライフがより楽しくなりました。猫自身も前より私に気持ちが伝わりやすくなったせいか、リラックスしているように思います。
きっと、この記事を読んで猫パンチの意味を知った皆さんの猫ライフも以前より充実したものになるはずです!
さて、ここで最後に1つだけ、注意をさせてください。
猫パンチは近くで見ているだけだと可愛く見えたりしますが、誤って手などに当たると、猫にはその気がなくても、引っかかれてけがをしてしまったりしますよね?抵抗力があまり強くない人だと、猫パンチで引っかかれてけがをすることで、猫由来の感染症にかかってしまうことがあるんです。
特に小さいお子さんなどは、猫が怯えているのに気づかず手を出したりしてしまうことが多いので、大人が気を付けてあげる必要があります。悲しい事故を防ぐために、覚えておいてくださいね。
猫と人間は違う生き物ですので、当然ながら言葉が通じません。そのことから、時にお互いの存在がストレスになったり、思わぬけがをさせてしまったりすることもあるでしょう。でも、猫パンチの意味から猫の気持ちを察知してうまく人間が手を回せば、けがやストレスをぐぐっと減らせます。
今回学んだ猫パンチの意味や理由を、人間にも猫にも優しい生活にぜひ役立ててくださいね!!
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