あなたは猫さんがお腹を見せるところを見たことがありますか?愛猫さんでも野良猫さんでも、とても可愛いですよね。
愛猫がくるんと寝返って、無防備なお腹を見せてくれたら、私は顔をうずめたくなります。もちろん、おどろかせたり嫌われるのでしませんが、愛猫がお腹を見せてくれると、かわいくてつい触りたくなってしまいます。ただし、猫さんはお腹を触られることを嫌う子が多いので、その点には注意が必要でしょう。
今記事では、猫がお腹を見せてくれる理由と、猫のお腹の撫で方についてお伝えします。
猫がお腹を見せる理由
猫や人間など、多くのセキツイ動物は、体を動かす器官が密集しているお腹の部分が弱点です。心臓や肺などは骨に守られていますが、その他の多くの臓器は無防備です。
外敵の危険のある自然界で、お腹を見せることはとても危険な行為なのです。中々お腹をみせてくれないのは、完全に室内で生きるイエネコとなっても、いまだに危機感が残っているということなのでしょう。
安心している
上記の通り、猫にとってお腹は見せてはいけない弱点です。弱点であるお腹を見せるということは、猫さんがあなたのことを「嫌なことをしない人」と信頼した証拠です。
また、お腹を見せてくれるお家などの場所を、猫さんが「自分の居場所」と認識していることも分かります。たぶん、家の中では誰にも邪魔されることのない状況にリラックスしているのでしょう。
↓新居なのにとっても【リラックス!】してる猫さん♪
何かをして欲しい
愛猫さんや野良猫さんが、あなたに何らかの要求を聞いてもらいたい場合です。「撫でて欲しい」だったり「ゴハンくれ」や「遊んでよ」だったりと様々です。
要求をきちんと叶えてあげられると、またお腹を見せてくれる可能性も大です。愛猫さんの特有のサインは見逃さないでおきたいですね。
日なたぼっこをしている
人間も猫も日光に当たらないと体調を崩してしまいます。夏の直射日光は熱中症にならないか心配になりますが、猫さんは快適な寝場所を見つけるのが上手なので、ちょうどいい日差しの入る時間帯にお腹を上に向けて寝ているかもしれません。
また、寝ているときにお腹を出すのは、熟睡しているときかもしれません。その場合、急に触るとおどろいてしまう子もいるのでご注意ください。
暑さを感じている
同じ格好で寝ていると、熱がこもってしまいますよね。冬ならお腹を冷やさないように丸くなって寝ていますが、夏は寝返りをうったり、お腹を上にして寝ることで熱を逃がしているようです。
体温を下げるためにしていることですが、猫さんは信用していない人の前では、寝ているときにも警戒を解きません。猫さんが暑さによってお腹を見せて寝ている場合も、お家や飼い主さんに安心している証拠です。日なたぼっこと同様に、おどろいてしまう子もいるのでご注意ください。
家に迎え入れて3年経つうちの猫は、熟睡中に触っても起きないので健康チェックをさせてもらっています。ですが、爪切りなど触られるのが嫌いな足を触ろうとをすると必ず起きます。
背中がかゆい
背中を擦り付けるように、くねくね動いている猫さんを見たことはありますせんか?何度か寝返りを打つようなコロンコロンと転がる動作です。野良猫がよくしているイメージがあります。
↓野良の三毛猫さんが転がっている動画です。
背中がかゆいからしているのかもしれません。また、床や地面に背中を擦り付ける動作は、縄張りを示す匂いつけの可能性も考えられます。
↓背中をかゆがる愛猫さんにはブラシをどうぞ!毛玉をとる目的としてはいまいちだったというレビューもありますが、毛を引っ張らずにブラッシングが出来てかゆがる猫さんを掻くにはピッタリのブラシです!
猫のお腹の撫で方
お腹は皮膚の下に重要な臓器が密集した部分ですので、撫でるときには力加減にご注意ください。普段、猫さんの頭や背中を撫でる力より優しい力で触るようにすれば問題ないでしょう。
ブラシを使うときも力加減にお気を付けください。ブラシは手よりも嫌がることが多いので、嫌がる猫さんに無理にする必要はありません。早い撫で方だと、静電気が起きて猫さんは不快に感じてしまいます。ゆっくり毛並みに沿って撫でてあげてください。
猫のお腹には、速く走ったり高くジャンプをするための皮膚のたるみがあります。これは、どの猫さんにもあるものです。ゆっくり手のひらで円を描くように撫でてみてください。
お腹を撫でられることが気持ちいいと覚えてくれれば、嫌がらずにお腹を見せてくれるようになります。愛猫さんの好みの撫で方を見つけてみてください。
↓お腹を撫でられることに慣れている猫さんと、撫でなれている飼い主さんです。うちの猫にもこうなって欲しいです。
↓お腹を触られるのは嫌な猫さんです。多くの猫さんがこういった反応ではないでしょうか。
猫のお腹を撫でるときの注意点
猫が撫でるのを嫌がるとき
猫は長時間撫でられると、不快感を示すことが多いです。イライラサインに気付いたらすぐに離しましょう。代表的なイライラサインを簡単にまとめました。
- しっぽを振る
- 耳を下げる(たたむ)
- 黒目が大きくなる
- 前足や後ろ足で撫でる手を抑える
- 撫でる手を噛む
前足と後ろ足が出てきたら完全に怒っています。イライラサインを無視し続けると、撫でられることに嫌な印象を付けてしまう恐れがありますので、イライラし始めに出る「しっぽを振る」の段階で気付いてあげたいですね。
お腹を触ってはいけないとき
- ゴハンを食べてすぐ
- さっきまで運動していた
- ケガをしている
- 炎症を起こしている
- 患っている病気がある
食後すぐは消化を妨げます。運動後は徐々に冷静になっている途中なので、不用意に手を出すと興奮させてしまう可能性があります。ケガ・炎症・病気の際は猫さん自身がナーバスになっているかもしれませんので、刺激せず様子を見てあげてください。
また、ガンに苦しむ猫さんは、お腹を触ることで血の流れが活発になり、ガン細胞が血管を通って一緒に移動してしまうことがあります。悪化や転移の可能性もありますのでご注意ください。
まとめ
- 安心している証拠
- 何らかの要求がある
- 日なたぼっこ
- 熱を逃がしている
- 背中がかゆい
- タイミングをみる
- 頭を撫でるより優しく
- 静電気が起きないようにゆっくり
- 毛並みに沿って
- 嫌がったらすぐにやめる
お腹だけではなく、撫でられること自体に慣れていない猫さんは、人の手を怖がります。人の手に慣れてもらうためにも、普段からスキンシップを取りましょう。毎日スキンシップを取ることで、猫さんの心身の小さな変化にも気付けるかもしれません。
深刻な病気などは、お腹など臓器のところに身体の変化が出ることがあります。いつもは猫さんがお腹を見せてくれていたのに、急に見せてくれなくなることで気付けることもあるでしょう。
愛猫さんのお腹に触れる至福を堪能しつつ、愛猫さんの健康状態もチェックしましょう。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。