飼い猫が喧嘩する理由って?多頭飼いで猫同士の喧嘩を防ぐ対策!

スポンサーリンク

「猫をたくさん飼って、たくさんの猫に囲まれて暮らしたい!!」猫好きさんの中には、そんな夢を持っている方もいると思います。また、「今飼っている子に加えて、新しい子を飼ってみたい!!」って思っている猫飼いさんもいらっしゃるでしょう。

しかしいざ猫をたくさん飼おうと考えたときには「猫ってひとりが好きだって言うよね。喧嘩したりしないかな、野良猫同士の喧嘩みたいに流血沙汰になったりしたらどうしよう」と心配になったりしますよね。

実際、猫は皆様がご存知の通り、孤独を愛するところのある動物なので、2匹以上飼うとなるとちょっと大変な部分もあります。けれど、それでも猫を複数頭飼ってみたいと思う方もいるでしょう。

そのためにまず必要なのは何か!それは、飼い猫が喧嘩する理由やなるべく喧嘩が起こらないようにするための対策について知ること、つまり猫ちゃん同士にうまく仲良くしてもらうために人間がしておくべき準備などについて知ることです!!

今回は、飼い猫が喧嘩する理由と、新しい猫ちゃんを迎えるときにしておくべき喧嘩予防の対策などについてお話しします。猫の多頭飼いにチャレンジしたい方はぜひ読んでみてくださいね。

飼い猫が喧嘩する理由

人間も、機嫌が悪いと意味もなくイライラして他人に当たってしまったりしますが、猫にもそんなときはありますし、また、子供が戦いごっこやレスリングごっこをするのと同じように、喧嘩のようなじゃれ合いをすることもあります。

またたびを嗅いで興奮して軽い喧嘩をしてしまうこともあります。うちの猫たちも、またたびで酔っ払うとよく、じゃれ合いと喧嘩が混じったような取っ組み合いをしています。

しかし、そのような喧嘩が後々尾を引いて深刻なことになるケースはあまり多くはありません。深刻なトラブルに発展しやすいのは、下のような理由から起こる喧嘩です。

縄張り・スペースの取り合い

元来、猫は自分の縄張りの中で単独生活をする動物です。そのため、縄張り意識が高く、単独行動を好む傾向にあります。飼い猫なら、野良猫ほど切羽詰まった生活をしているわけじゃないし、縄張り争いの喧嘩をすることはないかな、って思われる方もいるかもしれません。

しかし、野生動物だった時代からずっと単独生活をしてきた動物としての本能が残っているため、飼い猫でも縄張り争いの喧嘩になることがあるんです。

好きな部屋の取り合いになったりすることもありますし、お気に入りの棚の上や猫ベッドを取り合って喧嘩する、なんてことも。どんなに小さなスペースでも、縄張り争いの対象になり得るのです。

下の動画の猫ちゃんたちもカウンターテーブル上の小さなスペースの取り合いをしています。

こちらの動画の子たちは箱の取り合いですね。小さな箱の中が2匹ともすごく好きなようです。

すでに同居してうまく行っている子同士ならこの程度の小競り合いで済むことの方が多いです。が、新しい子を迎えたときには注意が必要になります。猫は縄張り意識が強く他の猫が入ってくるのを嫌うことから、新しい猫ちゃんを迎えたときに縄張り争いを理由とした激しい喧嘩が起こってしまうことが多いんです。

飼い主さんが2匹目を迎えたいと思っているのならともかく、「猫が1匹だけで寂しそうだから」という理由で新しい猫を迎えるのは避けましょうね。猫は一匹だけの状態を寂しいとは思っていませんから。

ちなみに、猫の中では未去勢のオス猫が一番縄張り意識が高くて縄張りの取り合いを原因とする喧嘩トラブルを起こしやすいとのことです。

去勢手術をすると落ち着く場合も多いようなので基本的には去勢手術をした方が良いかと思いますが、何らかの理由で去勢をせずにオス猫を飼わざるを得ない方もいるかと思います。その場合は、喧嘩でトラブルが起こらないよう特に注意してくださいね。

猫同士の相性が悪い

人間同士でも相性があるように、猫同士にも相性があります。相性が悪い猫同士だと、どんなに人間側が頑張っても仲良くなれず、毎日喧嘩してばかりになることも。こればっかりは人間の力ではどうしようもないです。

ただ、猫の年齢や性別によって、比較的相性が良い組み合わせと、逆に比較的相性が悪い組み合わせがあります。なので、2匹同時に飼いたい、という場合や、今の子に加えて新しい猫を迎えたい、という場合は性別・年齢の組み合わせについても考慮すると良いでしょう。

【比較的相性の良い組み合わせ】

親猫×子猫…野良猫の場合、子猫は成長後、親猫と離れて独立して生活します。しかし飼い猫の場合、親子で飼っているとずっと親子関係が継続するので、うまくいきやすいです。

子猫×子猫…子猫同士で早い段階から一緒にいる場合、仲良くできる確率が比較的高いと言われています。もちろん、大人になってから仲が悪くなってしまう場合もありますが。

成猫×子猫…大人の猫にとって、子猫は自分の敵だとは認識しにくい相手であり、受け入れやすいようです。が、飼い主さんが新しく入ってきた子猫ばかり可愛がるなどして、成猫が子猫に嫉妬してしまうとうまくいきません。子猫ばかりかまわないように注意しましょう。

オス猫×メス猫…オスとメスは、うまくいきやすい組み合わせです。が、避妊去勢手術をしていないとあっと言う間に繁殖して飼育しきれない頭数になってしまいます。子猫が増えると飼育スペースや費用が足りなくなったり、引き取り手を探したりできない可能性があるのであれば、必ず去勢避妊手術してください。

メス猫×メス猫…メス猫はオス猫ほど縄張り意識が強くありません。また、性格的にもドライな子が多いです。そのため、メス猫同士の組み合わせだと、お互いに干渉しあわず、住み分けができやすいです。

【比較的相性の悪い組み合わせ】

老猫×子猫子猫がパワフルすぎて、老猫のストレスになってしまう可能性大です。避けましょう。長年1匹生活をし続けている子だと特に、子猫にストレスを感じやすいです。

オス猫×オス猫…良い遊び相手になれる可能性もある組み合わせではあるのですが、やはり縄張り意識の高さから、うまく仲良くなれないことも多いようです。

環境変化からの関係悪化

猫は環境変化に大きなストレスを感じやすい動物です。そのため、大きな環境変化があった場合、そのストレスから、それまで仲の良かった猫同士の仲が悪くなってしまうことがあります。

一番よくあるのは、引っ越しで仲が悪くなってしまうケースですね。猫は上に書いたように縄張り意識が強いので、引っ越しでそれまでと離れた場所に連れてこられて「さぁここで暮らせ」って言われるとパニックになってすごく強いストレスを感じてしまいます。

そしてそれにより、今まで仲間だと思っていた猫にいら立つようになったり、いきなりその猫が嫌いなったりしてしまうんです。なので引っ越しをする際には、猫たちのストレスを極力小さくするように注意しなくてはなりません。

飼い猫の喧嘩の仲裁はするべき?

飼い猫の喧嘩については、基本的には人間が仲裁する必要はありません。猫たちは喧嘩することで猫同士が相手との距離の取り方や接し方を学ぶため、下手に人間が手出ししてしまうとその機会を奪ってしまうことになりかねません。

そして、人間から見ると喧嘩に見えても、猫たちとしてはただ単にじゃれ合いをしているだけ、という場合もあります。遊んでいるのを邪魔したら逆にストレスになってしまうので、止めない方がいいわけです。

しかし、流血を伴うような激しい喧嘩に発展したり、その後もむやみやたらと何度も喧嘩を繰り返す場合は、人間が仲裁してあげる必要が出てきます。

ただし、仲裁とは言っても、直接間に割って入って止めに行ってはいけませんよ。

怒った猫に噛みつかれたりすればかなりの大けがをすることになりますし、どちらか片方の猫を叱ってしまったりすると「あいつのせいで叱られた!」と相手のことが完全に嫌いになってしまうことがあります。また、飼い主さんに怯えるようになってしまい、せっかく築いてきた信頼関係が崩れたりすることもあるんです。

自分との信頼関係が崩れるのも、相手の猫と仲良くなれなくなる可能性が高くなるのも、困りますよね?けがをしたら痛い上に病院代が結構かかりますし。

猫の喧嘩を仲裁するコツは直接止めに行かずに、猫が喧嘩を終わらせてしまうように仕向けることです。こう書くと難しく感じるかもしれません。が、要は音やおもちゃで猫の気を引いて「こりゃ喧嘩している場合じゃないな、喧嘩やめよう」と思わせたり、喧嘩していたことを忘れさせちゃえばいいのです。

うちの子たちが本気で喧嘩をしそうになった時に私が仲裁に使っているのは、スマホの通知音です。

ある日、マジ喧嘩寸前一触即発状態になったとき、偶然スマホの通知音が鳴りまして。普段音切ってたのにたまたまその日だけ鳴るようにしてて、それが本当にタイミング良く鳴ったんです。

その瞬間、2匹ともぱっとそっちに集中してスマホのある方を見て、なんとそのまま喧嘩のことをコロッと忘れちゃいまして!それまで喧嘩モードだったのがウソみたいに「あれ何の音だったんだろうね~」みたいに2匹で顔を見合わせて、元の仲良しさんに戻っていました。

その経験から、やばいと思ったらそっとスマホを鳴らすようにしています。同じ音ばかりだと多分慣れちゃうので、ゲームのキャラクターがアイテム取るときの音とか、人工的に作られた猫の鳴き声とか、いろいろな音を。

あんまり大きすぎたり激しすぎたりする音だと猫たちがびっくりしすぎてパニックになっちゃうので逆効果かもしれませんが、普段聞かせていない音を適度な音量でちょこっと聞かせてみる、というのは結構良い手段なんじゃないかな、って思います。

ちなみに、「流血沙汰に発展しそうな激しい喧嘩」と「小競り合い・じゃれ合い程度の喧嘩」を判断する基準としてわかりやすいのは、鳴き声ですね。よく知られている威嚇の「シャー」も判断基準になりますが、私は「ナァ~オ」という発情期のような声を基準にしています。

下の動画のような声です。猫がマジな喧嘩をふっかけるときに良く出す声なので、家の中でこれが聞こえてきたら「にゃんアラート来た!!止めなきゃ!!」ってスマホ持って走ります。止めないと大体いつも取っ組み合いで噛みつくわパンチするわ毛が舞うわの大喧嘩になっちゃうので。

 

飼い猫同士の喧嘩を防ぎ、仲良くしてもらうために

新しい猫を迎える前に、猫の喧嘩予防策と心得を

迎える猫を先住猫と比較的相性の良い性別・年齢の子にしておくのと合わせて、新しい猫を迎える前には、猫たちが出会ったときに喧嘩にならないようにするため、しっかりと対策をしておきましょう。初めが肝心ですからね。最初の受け入れがうまく行けば、その後の関係が良くなる可能性がかなり上がります。

まずやっておくべきことは、猫たちが別々に暮らせるだけのスペースを確保し、それぞれが隠れられるような猫ハウスや箱、ケージなども用意しておくことです。

何度も書きますが、猫は縄張り意識の強い動物のため、新しい猫を連れてきて「今日から君の仲間だよ、はい一緒に暮らしてね~」といきなり対面させても、うまくいかず喧嘩になることの方が多いです。

なので、新しい猫を迎えるときは、しばらく先住猫とは別な部屋などで隔離して生活させ、少しずつお互いの気配やにおいなどに慣らしてあげなくてはなりません。そのためには、それに必要なだけのスペースの確保が必須です。(もちろん、トイレをはじめとする装備も、新入り猫用に別で用意しておいてあげてくださいね)

そして、先住猫が慣れてきて、新入りとの対面を終えた後も、相手から一定の距離を取れるだけのスペースや、相手と顔を合わせるのが嫌になったら隠れられる場所がどうしても必要になってきます。その時に猫ハウスなどが活躍するのです。

新入りが子猫の場合には、なかなか子猫では上りづらい、キャットタワーを用意しておくことなども対策になりますね。成猫が子猫の相手にうんざりしたら、そこに逃げることができますからね。

そして、そういった設備面での準備に加えて、飼い主さんが心得ておくべきこともあります。それは、先住猫の前では絶対に、先住猫を優先して可愛がるようにしなければならない、と肝に銘じておくことです。

猫の相性のところに少しだけ書きましたが、先住猫が新入りの猫に嫉妬してしまうと、猫たちの関係はうまくいきません。「飼い主を取られた!!あいつは敵だ!!」と先住猫が思ってしまったらその時点でアウト!うまくいくものもうまくいかなくなってしまいます。

なので、新入り猫が子猫だろうが、どんなに可愛く見えようが、そちらばかりかまってはいけません。
同時に2匹以上迎え入れる場合も、片方の猫ばかり可愛がったりせず、できる限り平等に接しなくてはなりません。しっかり胸に刻んでおいてください。

引っ越しの際には猫のストレス軽減策を

猫にとって、おそらく縄張りの変わる引っ越しが一番ストレスの大きい環境変化だと思います。なので、引っ越しの際には猫たちの良好な関係を維持するためにも、必ずストレス軽減策を実施しておきましょう。

まず、引っ越しと同時に家具を新調しないようにしてください。猫たちの馴染んだにおいのする家具を持って移動し、新居で猫を出してあげる前に配置しておくと、新居に慣れたにおいがするため、知らない場所にいきなり放り出された際のストレスを軽減できます。

新居に引っ越しするときには家具を新調したいような気持ちになりがちですが、そこはちょっと我慢して、猫たちが新居に馴染んで落ち着いてきてからにしてあげましょう。

また、家具の配置を引っ越し前の家と似た感じにしておくのも有効です。風景が馴染んだものに近ければ、全然違う風景の場所よりも猫たちは安心できます。

そして、複数頭いる猫をばらばらに運ばないことも重要です。大きめのケージに一緒に入れるか、別々に入れてもお互い顔やにおいを確認できる状態で運び、一緒に新居に入れてあげてください。

これは知人から聞いた話なのですが、猫を数頭飼っていた人が複数頭の飼い猫をばらばらに運んでばらばらに新居に入れたところ、新しい場所に突然放り出されたパニックで、猫たちは見知ったはずの相手の顔がまったくわからなくなっていて激しい喧嘩になり、それからすっかり仲が悪くなってしまったんだそうです。

一緒に運んで一緒に新居に入れれば、そのようなトラブルが起こる可能性を少しでも低くできます。なので、ぜひとも一緒に運ぶようにしてあげてください。

まとめ

【飼い猫が喧嘩する理由】

  1. 縄張り(スペース)争い
  2. 猫同士の相性の問題
  3. 環境変化(引っ越しなど)からの関係悪化

※猫の喧嘩は、基本的に仲裁しなくて良い。ただし喧嘩が激しくなる気配を見せたり、何度も喧嘩を繰り返すようなら仲裁する。直接間に入ることはせず音やおもちゃで気を引き、猫に喧嘩を忘れさせるのが有効

【喧嘩・関係悪化予防策】

  1. 新しく迎える猫の年齢・性別を、先住猫と比較的相性が良いと言われる組み合わせにする
  2. 猫が別々に過ごせるスペースや逃げ場所・隠れ場所を用意してから次の猫を迎える
  3. 先住猫と新入り猫をすぐに対面させず、しばらく別居生活させてにおいや気配に慣らす
  4. 引っ越しの際には、猫のにおいのついた家具を手放さずに新居に運び、前の家と同じような感じで配置する。そして猫同士をばらばらに運ばない

 

人間同士の関係においてどうしても気が合わなかったり分かり合えない人がいるように、対策をきちんとやっても猫同士が仲良くなれないケースというのは絶対に出てきます。その場合は、猫たちには別居生活をしてもらうしかありません。新しく入った子を里子に出したりすることもやむを得ないでしょう。

猫同士が仲良くなれなかったら飼い主さんとしてはちょっと悲しいかもしれませんが、猫にもいろいろ性格とか事情があるんだな、と考えてあげてください。

猫がたくさんいなくても、にゃんライフで楽しいことはたくさんありますし、幸せな気持ちになれる瞬間もいっぱいです。猫ちゃんの性格ややりようによっては、多頭飼い生活よりもすりゴロいっぱいのあま~い生活を満喫できる可能性だってありますからね(#^.^#)

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です